日本全国お雑煮の数々 [料理・グルメ]
日本の伝統的な正月料理であるお雑煮。21世紀の現代に至っても、洋食が主流になりつつある日本の家庭でも、正月にはなぜかこれを食べる風習は残っている。というか、お雑煮を食べないと一年が始まらないという感覚は、日本人のDNAに植え付けられてしまっているものなのかもしれません。
このお雑煮というヤツ、地方ごとにその味付けや具材の種類が全く違う。あっさりしたすまし汁(鰹だし)の関東に対して、北陸の赤みそ、ご存じ京都を中心とする白みそ、出雲地方ではあずき汁文化圏である。九州もすまし汁だけど、だしは主に鰹以外の魚ですね。だし汁以外にも餅が四角いのか、丸いのか、焼くのかゆでるのか、具材はシンプルなのか、豪華なのか…、とお雑煮談義をし始めたらどんな人でも意見が止まらない。というのも、みんな自分のうちのお雑煮こそ正しいお雑煮であると信じて疑わないからなのでありましょう。結婚して初めての喧嘩はお雑煮を巡る攻防であると、よく言われるじゃありませんか(笑)。
お雑煮のあり方を巡って、毎年喧嘩が絶えないというご家庭の方に、おすすめなのが「お雑煮100選」(女子栄養大学出版部)というムック本。文化庁主催の同名コンテストに出品されたお雑煮を地域別に紹介することによって、日本におけるお雑煮の集大成となっている書物であります。ここには、とち餅と花カツオだけのシンプルな鳥取県のお雑煮や、酒粕の汁に鮭やいくらを入れた北海道の酒粕雑煮、松茸の香りが香ばしい山形県の松茸雑煮等々、地域色豊かな日本の伝統の味が紹介されていきます。かと思うと、まったくの思いつきで始めたトンカツ入りのお雑煮が定番となってしまった新潟の家庭のトンカツ雑煮。これはなんと、審査員特別賞を受賞した名作(?)だそうです。
地方の伝統を活かしつつも、生活の知恵や家庭内の食事作りの権力争いによって各家庭ごとにまったく違った進化を遂げるお雑煮という食べ物。子供の頃は田舎で正月を迎えると、どうもいつも食べてる味と違うのが違和感を感じていたものですが、今では本書で紹介されるお雑煮の数々をぜひ食べてみたいと思うのは私だけでありましょうか? お雑煮というのは、その名の通り何を入れてもいい雑っこ煮である。だからこそ、奥行きがあって楽しいし、作り手の個性が表れる。そんなことを痛感させてくれる本でありました。
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by ブルターヌ広場No2 (2005-06-15 13:52)