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マイブームは、韓流ドラマ(笑) [韓流ドラマ]

 初めまして。本風太郎です。
「岩波ブックセンターhttp://www.i-bookcenter.comという由緒正しい神田神保町の硬派な書店のホームページの管理人をしておりまして、当コラムはそのサイト上に連載を続けておりました。すでに二百冊を超える書物についてコメントを書き続けてきましたが、もっと多くの人とコミュニケーションをとるべく、ついにブログ化することになりました。ということですので、当分は過去の資産を使いつつ、新しいコラムを付け加えていくことにしますので、すでに読んでしまった人もそうでない人も、新たな気分でよろしくね。

 さてさて。年末からここまで私がどっぷりはまってしまった世界に、韓流ドラマというヤツがあるのです。「まあ、あれだけ小説を読みあさった人にしては、ずいぶんとミーハーなものにはまっているのね」なんて言うべからず。確かに過激な演出、典型的な純愛ストーリー、勧善懲悪の型にはまった登場人物造形と、なんだか時代遅れの大映ドラマを見ているような雰囲気があるのは事実なのですが、よくよくじっくり鑑賞してみますとですね、この世界はブームを引き起こすだけのパワーに溢れているのですよ。

 その最大の特色。それは、何と言っても役者の魅力でしょう。私が最も評価する韓国映画は、「猟奇的な彼女」。日本テレビから、原作も出版されています。ひょんなことから出会った美しくも凶暴な女性との交流を描いたラブコメディなのです。彼女の口癖は、「や ちゅぐるれ?(おい、死にたいのか?)」。喫茶店に行って、コーラを注文するだけで、美しい彼女にこうののしられてしまう。(つまり正しい男は、コーヒーしか飲んではいけないということです……)まだ決して恋人という関係ではないはずなのですが、勝手にコーヒーを注文された上、「けさん にがへら(勘定、あんたがしな)」と毒づかれる。口答えでもしようものなら、強烈パンチが炸裂だあ……。

 この映画を見た時、びっくりたまげました。原作はネット上に公開されたどうでもいいような私小説にすすぎないけれど、映画となって生身の俳優が演じることによって猟奇的な「彼女」が、まったく新しい女性像を現代において創出することになっている。かつて「風邪と共に去りぬ」のスカレートオハラが、「嵐が丘」のキャサリンが、「ティファニーで朝食を」のホリーが、時代の幕開けとなる新しい女性像となったように。少し大げさに言ってしまえば、文学的にもエポックメーキングとなる作品に違いありません。

 とここまで私が絶賛してしまうのは、「猟奇的な彼女」をコミカルに、しかも美しく演じた韓国の女優チョン・ジヒョンの魅力に負うところが大きいでしょう。多分、彼女でなければ、世界中のどこを探してもこの役を演じられる役者はいなかったのではないか。儒教の影響で男性優位、年上を尊敬するという礼儀が行き渡っている韓国において、このような凄味のある女性像を描き出したことが、実は「猟奇的な彼女」という作品の最大の成果。時代が求めている最もタイムリーな女性像がここにあり、これは多分世界中に通用する魅力的なキャラクターに違いありません。このような魅力あるキャラクターを創出している作品の力が現在の韓流ブームの土壌にはあり、なかなかどうしてこいつはあなどれないぞと私は感心しているのです。

 チョン・ジヒョンの映画といえば、昨年末に「僕の彼女を紹介します」なんてのが公開されましたね。こちらは、女優チョン・ジヒョンの魅力をたっぷり見せてくれる私のような熱狂的ファンにはたまらない作品。「猟奇的」な性格を基本として、コメディ、ロマンスに、激しいアクションシーンまで加えられております。この作品の魅力(というより、彼女の魅力か…)を書き出すといくらスペースがあっても足りなくなってしまうので、この辺で。もう、身もだえするくらいに美しく、そして超魅力的。こんな気持ちにさせてくれた映画と女優に久々に出会えて最高にシアワセなのだ。


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コメント 4

こんにちはー。なぜ今頃ここにコメント?って思われているかもしれませんね。
近く、旅行にでかけるのですが、飛行機のお供に何か1冊持っていこうと思っていまして、旅の最中なので、重いのは(内容も本そのものも)イヤだなあって思いつつ...。それで、こちらに物色しに参りました。(笑)
僕の彼女を~はまだ映画も見ていないので、候補にしようと思います。
これって文庫のサイズでしょうか?
あと、ここでお聞きするのもなんですが、先週封切の韓国映画「オオカミの誘惑」もノベライズされているようなんですが、ご存知ですか?
でもきっとサイズは普通の大きさですよね...。
by (2005-03-22 15:23) 

pon-pu

パンプキンさん、ご来訪有り難うございます。

「僕カノ」のノベライズですが、コラムに書いた時はしらなかったのでオリジナルフォトブックというヤツを買ったのですが、(毎日眺めては、悦に入っています…)角川文庫からノベライズ本が発売されていましたね。年末は品切れ状態で本屋には並んでいませんでしたが、現在は平済みされているようです。
訳者あとがきで、監督に「この映画のテーマは何ですか?」と記者が聞いたところ、「チョン・ジヒョンの美しさを描くことです」と答えたというエピソードが載っていて、なるほど、うんうんと唸ったしまった私でありました。

「オオカミの誘惑」は、ハードカバーみたいですね。でも、竹書房文庫から「マイラブパッチ」「日射しに向かって」「秘密」「ロマンス」「おいしいプロポーズ」「真実」「ホワイトバレンタイン」「イルマーレ」…というラインナップが揃って発売されているのをご存じですか? フツーの韓流ファン向けには「天国の階段」「美しき日々」「秋の童話」「バンジージャンプする」といった本が山積みされているようですが、パンプキンさんたちコアなファンには竹書房のシリーズはたまらない魅力があるのでは? 
by pon-pu (2005-03-22 18:34) 

両方にコメントくださったのですね。ありがとうございました。
さっそく、書店に行こうと思います。(^^)
竹書房文庫からそんなにたくさんでていたのには驚きです。
おっしゃるとおり、こちらの方が気になります。(笑)
by (2005-03-22 19:08) 

ryusunboar

訪問&コメントありがとうございました。
「僕カノ」
チョン・ジヒョンだから、ココまで出来たと思います。
それとこの映画ですっかりチョン・ジヒョンの魅力にはまりました。
「猟奇的な彼女」のDVDもkの映画の後すぐ買いに行ってみました。
原作も出てるんですね、探して読んでみます。
ドラマですか、まだ見た事ないので、機会作ってみてみたいです。
情報ありがとうございました。
それと読んでるブログにリンクさせてもらいました。
by ryusunboar (2005-04-08 00:09) 

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