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ハングルを勉強するには、この一冊 [韓流ドラマ]

 「僕の彼女を紹介します」の完全対訳シナリオブックを前にして、このところずっと激しく悩んでいる。なんといっても私が溺愛する女優チョン・ジヒョンの魅力を200%発揮した最新映画であります。DVDもフォトブックもノベライズ本も、この映画に関するグッズなら何でも揃えたいと思うのはファンとして当然なのですが、しかしこの本だけはハードルが高すぎる。値段じゃないですよ、その内容が。原作台本の対訳ということで、ハングルと日本語訳しか載っていないのです。もちろん、これが英語だったりしたらそんなのは当たり前のことなんだけど、相手はあの暗号みたいなハングルちゃんですからね。読みも、言葉の解説もなければ、いくら韓ドラ漬けの毎日を送る私ですらも、まったく歯が立たない代物。「こんなに愛しているのに、どうして君は私の想いがわかってくれないのだァ」という、まるで韓ドラの脇役男みたいないらだちを隠せない日々を送っていた私なのでありました。

 そんな悩みを解決すべく、ついに最近ハングル解読のための勉強を始めてしまいました。韓国に行きたいわけじゃない。韓国語をペラペラしゃべりたいわけでもない。韓国語の小説を読みたいわけでもない。「僕カノ」のシナリオを読みたいというただそれだけの目的で、ハングルの勉強を始めてしまうというこの単純さ。でもまあ、もしハングルが読めるようになったら、ドラマを見る時にも俳優さんの名前とか店の看板とか解読できて、マニアとしてもちょっとステップアップしたような気分になれるしね。

 というわけで、本日の一冊はMEMOランダム編「今日から読めるハングル」(三修社)ということになります。私の目的はきちんとした韓国語を勉強することにはないので、教材であるテキスト探しに苦労しました。複雑なことはいらない。単純に読むことに特化したテキスト。あの暗号のようなハングル文字について、誰にでも理解できるように平易に解説されているテキスト。できればパソコンソフトの「できる! シリーズ」みたいに、一週間くらいでそこそこのことが覚えられちゃうというテキスト。なーんて便利なモノがないかしら…と探していたところに、本書と出会ったわけです。いやはや、実にこれは良くできている。10の基礎母音と14の基礎子音、11の合成子音を覚えるための方法と学習の順番も整理されていて、わかりやすい。なおかつ、文中での濁音化やパッチムの種類など、細かな発音のルールもきちんと解説されており、独学では手に負えなかったハングルについてのイロハがようやく理解できるようになりました。

 本書の謳い文句は「五日間の勉強で、看板やメニューなどのハングルがどんどん読めるようになる」でありますが、さすがにそれはちょっと難しい。なにしろハングル文字というヤツ、ほとんど暗号みたいな代物なので、●が「あ」だというふうに頭の中で自動的に解析できるようになるまでに、相当の訓練が必要なのですよ。もうこれは、ひたすら文字を読み続けて慣れていくしかない。私の採った手法は、中学生のように単語カードに好きな俳優の名前を書き込んで、ヒマさえあればそれを眺めていくという超単純な勉強法。それでもぱっとひらめくに至るには時間がしばらくかかりそう。シナリオブックを前にして、溜息をつく日々はまだまだ続きそうなのであります。


今日から読めるハングル


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憧れの韓流スターが勢揃い!! [韓流ドラマ]

 最近、すっかり週末には韓流エンタメ本を取り上げるのが恒例になってしまいました。ご好評にお応えして(笑)、今回は韓国スクリーン編集部編「韓国映画俳優事典」(ダイヤモンド社)をご紹介いたしましょう。「韓国人気映画雑誌スクリーン編集部がつくった超保存版韓流スターファイル! 圧巻! オールカラー韓流スター459名総ガイド」と謳われた、韓流ドラマ・映画にはまっている人なら垂涎ものの豪華な一冊でございます。

 スターのプロフィールだけならば、いまやインターネット上に韓流俳優たちのリストはゴマンと掲載されているけれど、本書の特色はそれ以外にも俳優としての評価等が書き込まれている点でしょうか。しかもそれは、日本の愚かな芸能ゴシップ記事ではなくて、韓国スクリーン編集部(日本の同名タイトル映画雑誌とはまったく別物だそうな)の記者による少しばかり辛口のコメントの数々。噂にはよく聞く、韓国内におけるそれぞれの役者としての評価を改めて知り、「うーん」と唸ることしばしでありました。

 結果として、いまをときめくイ・ビョンホンの映画俳優としての苦難の道のりをしっかりと解説してあったり、韓国一美しいと評判の美人女優(私は決してそうは思わない! )キム・ヒソンの映画デビュー作は「テレビの演技と同じく人々を失望させ」と皮肉られ、『ガラスの靴』のキム・ヒョンジュに至っては「ドラマでの活躍に較べて、映画では多様性に乏しい」とバッサリ。キム・レオンもキム・ジェウォンもイ・ドンゴンも、つまりは現在日本において売り出し真っ最中の男優の扱いはホンの小さいものでしかなく、『美しき日々』のZEROことリュ・シウォンなどは可哀想に掲載自体がされていない。ページをめくるたびに「なんてことッ!」と、ご贔屓スターの扱いの理不尽さに怒りを覚える奥様方も多いかもしれません。

 つまり本書は「韓国映画俳優」事典であって、ドラマ俳優を取り上げたものではないということですね。俳優の評価も、映画における活躍度が基準であって、ドラマ中心の俳優はどちらかというと冷遇されている扱いです。しかしまあ、そんなとまどいを差し引いても、一流スターから個性派俳優、名脇役、子役、コメディ俳優、若手ホープと多種多様な観点からカテゴリ分けし、韓流俳優を詳細に解説していく書籍というのは珍しい。韓ドラによく出てくる俳優の真の姿がかいま見れ、自らのマニア魂をそそられること間違いないでしょう。

 ちなみに、私のご贔屓スターでありますチョン・ジヒョンは「映画界の青春シンボル」として特A級の扱いで、ご満悦(よし、よし)。若い頃はお嬢様ふうでぜんぜんピンとこなかったキム・ハヌルも「『ロマンス』で明るいイメージに変身し、『同い年の家庭教師』では天然ボケといわれるまでに…」と、その変身の過程がしっかり書き込まれているのも笑えます。ちょっとデータが古いのが難ですが、現時点では「最高の韓流エンタメ大図鑑」と賞すに値する書籍であります。


韓国映画俳優事典


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韓流ドラマのナゾが解決できる本。 [韓流ドラマ]

 韓流ドラマを観ていると、「なんかヘン」と疑問に思うことがけっこう出てます。たとえば、携帯電話を病院内でもところかまわずかけまくる姿。スゴイ豪邸に住むお金持ちでも、敷地内に自分の車を停めないで門の前に路上駐車していまうこと。そういえば、布団を押入にしまう姿というのを見たことないし、パジャマに着替えるシーンもほとんど見かけない。誕生日にいつもワカメスープを飲むのは韓国の定番なのだろうか? 何かというとラーメンばかり食べているみたいだけど、いつもそれはいつもインスタントで、しかも鍋のフタを受け皿代わりにして食べてるね。屋根の上の部屋がよく出てくるけれど、あれって本当に安い部屋なのかしら?……等々、まあ、こんなナゾ解きは韓ドラにはまりこむための登竜門と呼べるモノなのかもしれません。

 そんな疑問を抱いた貴方のために、ちょうどよい書物を一冊。韓流隊「もっともっと韓国を知りたい」(竹書房文庫)であります。またまた竹書房文庫でゴメンナサイ。普通ならムック本として芸能コーナーにでも並ぶべき内容の本書が、堂々と文庫の新刊として書店の中央で平積みされているお姿に、ちょっと笑ってしまって(感動もしたよ)、恥ずかしながらレジへと本書を運んだ私でありました。ムックと違って、価格も廉価でお買い得ではありますし。せっかく購入したので、今回は本書の紹介を。韓ドラ本を取り上げるとなぜか急激にアクセスが増えるため、アクセス対策を兼ねているという内部事情もあるわけなのですが……(笑)。

 本書の特色は、「天国の階段」「美しき日々」「パリの恋人」「サンドゥ、学校へ行こう」「バリでの出来事」といった最近地上波で放映されて好評を博したドラマを中心にして、その中から私たちが「?」と思った韓国の恋愛・習慣・歴史・食べ物等々の最近韓国事情をやさしく教えてくれるところにあります。このように最新ドラマ(スカパーでKNテレビを観ているコアなファンにとっては決して新しいとは言えないけどね…)を切り口にしてさまざまな解説を試みているので、興味深く読み進めることができる。ドラマにはまったヒトなら必ず疑問に思ったもろもろの事柄もほとんどすべて解決し、読後は奥様方もスッキリ爽やか「ガスピタン」の気分になること請け合いです。

 さらに私がビックリした最大のニュースは、チョン・ジヒョン嬢主演の「猟奇的な彼女」をあのスピルバーグ監督がリメイク(というより、合法的パクリと呼ぶべきでは?)するという仰天情報が本書に書かれていることでありました。真偽のほどは確かではないけど、ヤツらのことだからまんざらウソでもないかもね。「世界中の女優を見渡しても、絶対に彼女しかできないキャスティング」というのが、私の持論です。「どうや、やれるもんならやってみなみ、キッ!!(きつく睨み付ける)」とばかりに、クァク・ジェヨン監督ともども(?)怪しげなハリウッドの動向に目を光らせている私であります。


もっともっと韓国を知りたい—ドラマ&人気スターでわかる!


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韓流ドラマのノベライズ本を読んでみた。 [韓流ドラマ]

 出版界においても、韓流ブームの嵐は吹き荒れているようです。初めは冬ソナブームに目を付けた一部の出版社が、ドラマの関係書籍を発行する程度のことでした。しかしいつの間にか、韓流スターのムック本とか、写真集、さらには映画やドラマのノベライズ本などが相次いで出版され、いまや書店でも最も目立つ位置の平台を席巻する勢いです。あっ、もちろん我が岩波ブックセンターでは、多分一冊も置いてはいないでしょうが……(笑)。

 さらに最近、私は竹書房文庫からマニアックな韓流ドラマのノベライズ本がシリーズとして、どどーんと出版されていることを知ってしまった。ラインナップもスゴイのです。「真実」「マイラブパッチ」「ロマンス」「秘密」「ホワイトバレンタイン」「イルマーレ」「ドクターズ」等々、コアなファンにはヨダレが出そうな名作の数々が、文庫という廉価な価格で勢揃い。驚くことに最近では、これら竹書房文庫が角川や新潮文庫と並んで最新刊文庫コーナーに堂々と配置されているではありませんか! 竹書房文庫も、エラくなったもんだ。昔は書店の隅で数少ないマニアが探してくれるのをじっと耐えてる日陰の存在だったのに。

 というわけで、今回は私の趣味全開で、これら最先端韓流ドラマのノベライズ本の中から竹書房文庫のシリーズを読んでみることにしました。選んだのは、私もまだ見ていないドラマで、なおかつ好きな女優さんが二人も出ている「日射しに向かって(上・下)」(竹書房文庫)。文庫の小説を読むのに好きな女優は関係ないじゃないかと思われるかもしれませんが、さにあらず。本文庫の最大の特色は、なんといってもカラーグラビア。ドラマの名シーンのスチール写真がたんまり収録されたカラーページが冒頭に8ページもついていて、この写真目当てに買い込むファンもきっと多いだろうなと想像するのです。(何を隠そう私自身、「ガラスの靴」のイ・ソヌ役が印象的なたキム・ヒョンジュの写真がほしくて買いました、ははは…)

 物語は、単純明快。大企業会長の御曹司として何不自由ない生活を送るインハ。幼い頃両親を亡くし、叔母夫婦のもとで貧しくも懸命に生きる優等生のヨンヒ。ヨンヒの幼なじみで貧しさから裏社会に足を踏み入れるミョンハ。財閥会長の愛人の娘として裕福ながら寂しい生活を送るスビン。この四人の若者たちが出会い、運命に翻弄されながらも自分たちの生きる道筋を探っていくという人生模様を描くという典型的な韓流ドラマのパターンであります。貧富の差や出生の秘密、意地悪な継母、三角関係といった「お約束ごと」は、もちろん健在。こんなことは韓ドラファンには、宝塚が女性だけで構成されているのと同じような基本的ルールなのでありますよ(ホントかね?)。

 お話しは例によって例のパターンで進行し、最後はハッピーエンドで終わるので、これ以上内容についてあれこれご託を並べるのも意味はない。大体、本書の価値はそんなところにないのだと思うのです。というのもこの小説、テレビドラマの台本を元に(ドラマを観ながら)日本の作家がノベライズ化したものだとか。なるほど、どうりで登場人物の描写が、俳優さんのイメージを見事に映し出せているわけです。読者はグラビアページの写真を眺めつつ、まるでドラマを観るがごとくに小説世界に入り込むことができる仕組みになっている。でも欲を言わせてもらうと、ドラマに出てくる特徴的なセリフをいくつか紹介し、簡単韓国講座みたいのがおまけでついていたら、もう完璧なのではあるまいか? 大好きなドラマの想い出を手元に残したい人には、必需品となったことでしょう。竹書房文庫の方々、コアなファンの一人として要望いたします。ぜひ検討してみてね。


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韓国ドラマを100倍楽しむための本。 [韓流ドラマ]

 私の最近のスケジュールは、ドラマを見るためにほとんどの時間を費やしているといっても過言ではありません。スカパーに加入し、SONYのスゴ録なんていう最新型のHD型録画機なんて買い込んだものだから、見なくちゃいけないドラマがどんどん増える。毎日2,3本のドラマがノルマなのは当然として、さらに週末になると10本以上の韓国ドラマを見なくてはいけないというこの超過密スケジュール。これじゃあ、読書する時間なんて減る一方ではありませんか。

 ところでこれだけ毎日韓国語づけになると、自然と韓国語を学びたくなってくるわけです。いままでは興味もなかったコトバであり、なんだかヘンチクリンに思えたハングル文字でしたが、これらをどうしても解読できるようになりたい。日常会話くらいはしゃべれるようになりたい。そうすれば、もっとドラマの世界を楽しむことができるはず。しかし、ここで問題が一つ。韓国語会話の本をいくら勉強しても、ドラマで頻繁に交わされている会話(というより、ワンフレーズだね)が理解できないのです。「ガラスの靴」で悪役スンヒがたびたび繰り返している「あらっそ?」とは、これいかに。「秋の童話」で悲劇のヒロイン・ウンソが夜寝る前に兄に投げかける「ちゃるちゃ」とは、どんな意味? 「あんにょんはせよ(こんにちは)」「かむさはむにだ(有り難うございます)」とかいう基本フレーズはいくらでも勉強できるのに、こういったドラマフリークならではの知りたいセリフは誰にも解説してくれなかったわけです。

 ところが、ついに私のような読者のために、四方田犬彦・金光英実「ため口韓国語」(平凡社新書)という本が出版されました。「ためぐち(パンマル)を使って、マブダチ(チング)になろう。親しさが一気に強まる日本初のパンマル入門書」と帯にありますが、「韓国ドラマファン必携。ドラマの登場人物たちが繰り返すセリフの謎は、ここにあった」とでも書いた方が、いまの時代においては一般受けしたかもしれませんよ。それくらい、ドラマや映画で使われる言葉たちが次々に解説され、私のようなにわか韓国語ファンを満足させる書物となっているのです。

 というのは、別に私、韓国へ旅行に行きたいとか、韓国人の彼女をつくってイイコトしたい(笑)なんてはしたないこと考えているわけではありませんので。ただ単に、ドラマで出てくるセリフを確認して一緒に連呼したい。はたまた、家庭内で隠語のように「こぴぃ じゅせよ(コーヒーが飲みたい)」「ちんちゃ(マジですか?)」「かむさ、かむさ(サンキュー)」なんて会話を交わしたいだけなのですから。これらの短いフレーズというのは、実は文法的には正しいコトバではなく、「ためぐち」なのでありました。どうりでどんな韓国語の書物を読んでも理解できなかったはずです。本書では、こうしたためぐちの数々を「コトバの乱れ」として排除せずに、むしろコミュニケーションを深めるためのツールとしてもっと積極的に覚えるべきだと主張します。化石のような文語体の勉強ではなく、活きた韓国語を学びたいと願う人にとっても最適の書と言えるでしょう。


ためぐち韓国語


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マイブームは、韓流ドラマ(笑) [韓流ドラマ]

 初めまして。本風太郎です。
「岩波ブックセンターhttp://www.i-bookcenter.comという由緒正しい神田神保町の硬派な書店のホームページの管理人をしておりまして、当コラムはそのサイト上に連載を続けておりました。すでに二百冊を超える書物についてコメントを書き続けてきましたが、もっと多くの人とコミュニケーションをとるべく、ついにブログ化することになりました。ということですので、当分は過去の資産を使いつつ、新しいコラムを付け加えていくことにしますので、すでに読んでしまった人もそうでない人も、新たな気分でよろしくね。

 さてさて。年末からここまで私がどっぷりはまってしまった世界に、韓流ドラマというヤツがあるのです。「まあ、あれだけ小説を読みあさった人にしては、ずいぶんとミーハーなものにはまっているのね」なんて言うべからず。確かに過激な演出、典型的な純愛ストーリー、勧善懲悪の型にはまった登場人物造形と、なんだか時代遅れの大映ドラマを見ているような雰囲気があるのは事実なのですが、よくよくじっくり鑑賞してみますとですね、この世界はブームを引き起こすだけのパワーに溢れているのですよ。

 その最大の特色。それは、何と言っても役者の魅力でしょう。私が最も評価する韓国映画は、「猟奇的な彼女」。日本テレビから、原作も出版されています。ひょんなことから出会った美しくも凶暴な女性との交流を描いたラブコメディなのです。彼女の口癖は、「や ちゅぐるれ?(おい、死にたいのか?)」。喫茶店に行って、コーラを注文するだけで、美しい彼女にこうののしられてしまう。(つまり正しい男は、コーヒーしか飲んではいけないということです……)まだ決して恋人という関係ではないはずなのですが、勝手にコーヒーを注文された上、「けさん にがへら(勘定、あんたがしな)」と毒づかれる。口答えでもしようものなら、強烈パンチが炸裂だあ……。

 この映画を見た時、びっくりたまげました。原作はネット上に公開されたどうでもいいような私小説にすすぎないけれど、映画となって生身の俳優が演じることによって猟奇的な「彼女」が、まったく新しい女性像を現代において創出することになっている。かつて「風邪と共に去りぬ」のスカレートオハラが、「嵐が丘」のキャサリンが、「ティファニーで朝食を」のホリーが、時代の幕開けとなる新しい女性像となったように。少し大げさに言ってしまえば、文学的にもエポックメーキングとなる作品に違いありません。

 とここまで私が絶賛してしまうのは、「猟奇的な彼女」をコミカルに、しかも美しく演じた韓国の女優チョン・ジヒョンの魅力に負うところが大きいでしょう。多分、彼女でなければ、世界中のどこを探してもこの役を演じられる役者はいなかったのではないか。儒教の影響で男性優位、年上を尊敬するという礼儀が行き渡っている韓国において、このような凄味のある女性像を描き出したことが、実は「猟奇的な彼女」という作品の最大の成果。時代が求めている最もタイムリーな女性像がここにあり、これは多分世界中に通用する魅力的なキャラクターに違いありません。このような魅力あるキャラクターを創出している作品の力が現在の韓流ブームの土壌にはあり、なかなかどうしてこいつはあなどれないぞと私は感心しているのです。

 チョン・ジヒョンの映画といえば、昨年末に「僕の彼女を紹介します」なんてのが公開されましたね。こちらは、女優チョン・ジヒョンの魅力をたっぷり見せてくれる私のような熱狂的ファンにはたまらない作品。「猟奇的」な性格を基本として、コメディ、ロマンスに、激しいアクションシーンまで加えられております。この作品の魅力(というより、彼女の魅力か…)を書き出すといくらスペースがあっても足りなくなってしまうので、この辺で。もう、身もだえするくらいに美しく、そして超魅力的。こんな気持ちにさせてくれた映画と女優に久々に出会えて最高にシアワセなのだ。


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