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くさいモノほど美味いと言うけれど・・・・ [料理・グルメ]

 臭いモノが大好き、という奇妙な趣味を持ったグルメの方々は、みなさまの中にもいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方々のために、こんな小話を一つ。世界で最も臭い食べ物についてのお話です。

 一つは、お隣韓国の「ホンオ・フェ」。韓国南端の木浦(モッポ)という港町の名物で、エイを瓶の中にぶつ切りにして10日間密閉して発酵させるだけの食べ物です。軟骨が発酵することによって発生したアンモニアが充満した切り身は、食べたとたんに失神する人もいるくらいに猛烈な臭いがするらしい。冠婚葬祭の時にも、必需食材として活用されているらしいです。なんといっても、食べれば誰でも涙が出てくるからね(笑)。

 お次は、カナディアン・イヌイットたちが食べるという「キビヤック」。アザラシの肉と内臓を平らげた後、その皮の中に海燕を羽のついたまま50羽ほど詰め込み、糸で縫いつけてそのまま地面に埋めることによって作る、野鳥の塩辛です。三年も土の中で発酵させるというその食材は、もうほとんどウンチのような臭いがするという、すさまじい代物だそうで・・・・・。

 最後に、スウェーデンの「シュール・ストレンミング」。鰯やニシンを樽の中に塩で漬け込み、発酵し始めたところで缶詰にしたものです。缶詰の中でも発酵は続くため、缶は爆発寸前にふくれあがっている。この缶を開けると、そこは素敵な発酵臭の世界が広がっているという世にも珍しい臭いの缶詰です。この缶は決して屋内では開けてならないという注意書きが書いてあるというのですから、その臭いたるや想像してみてください。

 小泉武夫「くさいはうまい」(毎日新聞社)には、このように臭い食べ物についての情報がてんこ盛りにされています。この本を読むと、くさやの干物だとか、なれ鮨だとか、蜂の子だのざざ虫だの、日本を代表する臭い食べ物たちも、可愛く思えてくるから不思議。私は食べ物にほとんど好き嫌いがないのでありますが、いわゆるゲテモノだけはどうも受け付けないタイプの人種でありまして、読んでるだけで失神しそうになる記述も多々ありました(苦笑)。しかし本書は、決してゲテモノ礼賛の書ではありません。臭い食べ物、つまりは発酵食品がいかに健康的な優れているかを書き綴るのが本来の目的です。しかし究極の発酵食品を目指すと、こんなにもスゴイ食べ物を人は発明してしまうということも教えてくれました。くさいは、美味い? うーん。でも私は、やっぱりみんな食べれそうにはないですわ・・・・。


くさいはうまい


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Youkimu

http://www.japan-hotels.hippy.com/
by Youkimu (2006-01-13 02:22) 

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